レーヨンとポリエステル糸について

レーヨンとポリエステル糸について

レーヨン糸とポリエステル糸
同業者がレーヨン糸は弱いという話を聞くと、
私自身は疑問を抱いておりました。
以前、自宅でレーヨン糸で刺繍した
バスタオルを使用していた時に
5年以上経っても糸のほつれもなく、色褪せもなく
最後はタオルがボロボロになっても
刺繍がほどけなかったという事がありました。
洗濯は家庭用洗剤を使用して、
週一の頻度で繰返しておりました。
まず、レーヨンの成り立ちから、
お話しさせて頂きますが
レーヨン糸はパルプやコットンリンターを主原料にしている為、
ポリエステルなど石油を原料とした化学繊維と違い、
加工処理したあと、埋めると土に還るという特徴があります。
そのため、レーヨンは環境に負荷をかけない繊維とされております。
※コットンリンターとは
紡績に用いる普通の綿花(コットン)すなわちリントと共に,
綿、実に生えている短い繊維を採取したもの。
要約すると、レーヨン糸=自然から抽出されたものという事です。
拡大写真一番左を見て頂くと、(画質が悪くすみません)
表面は顕微鏡で見ないとわからないくらいの
細かな繊維毛が飛び出しています。
巻きの部分では、太い部分と細い部分で不揃いになっています。
テーブルに置くとまっすぐな糸にはなりません。
一方、右側ポリエステルは
規則的な形状を保ち、強度も均一に整っている為
一見すると均一になっているポリエステル糸の方が
丈夫そうに見えるじゃないか
との声が聞こえてきそうですが
私はこのレーヨン糸の細かい繊維毛が
刺繍対象物である布地の繊維を捉えるのに役立っていると考えます。
例えば、指が岩場を捉えて鍵を作るように
糸と繊維を密着させるという役目になっていると思われます。
巻きの部分に関しては
ポリエステルに比べて、ウネリが多く
まっすぐな糸ではありません。
太さが不揃いな事が逆に、
相手繊維を捉えるのに重要な役割を果していると考えます。
例えば、ラーメンの麺は縮れている方がより汁を吸収します。
洗濯をすると糸のうねりが大きければ大きいほど
パルプをお父さんに持つレーヨン糸が、
大きく呼吸をするという事になります。
糸と繊維の磨耗する所がいつも一致しないので
呼吸する糸は捉える布が常に新鮮な場所となり
密着率が高くなると考えられます。
などと、いかにもミクロの決死圏の様に見てきた様に話しておりますが
これはあくまで私見でございます。
ただ、業務用洗剤など化学溶剤を使用する洗剤に対してと
エナメルバックなど表面のツルツルしている物に関しては
それはポリエステル糸の方が相性がよろしいと思います。
自然の物に対してはレーヨン糸
人工的な物に関してはポリを、イコールの物を選ぶ。
素材により、糸を使い分けるのが正解だと思います。
ただ、一般の布地に対してはレーヨンを使用するのが
密着率が高くなるので、私はベストだと思いますし
レーヨンは光沢が美しく、繊細な表現ができる糸です。
糸色も600色近くあるので使用頻度は多いと思います。

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