今週の難易度の高い刺繍
今週は素材の扱いが難しい刺繍と
細い場所に沢山の文字を入れる難しい刺繍を2つ行いました。
ひとつは優勝ペナント刺繍です。
長さ90cm幅4cmのところへの上部には優勝の文字と所属名
下部には番号と30名近くのフルネーム刺繍をお入れしました。
縦の文字配列が一行と二行そして一行と変動的で
そして大きい文字小さい文字のアンバランスバランス
更にその下には横配列の文字が総列31行という
今までに経験した事のないペナント刺繍でした。
何度も何度も失敗を繰り返し
何本もペナントをダメにしてしまいました。
残りの一本に神経を集中させて
最後にはうまく刺繍がまとまりました。
おかげさまでメールで皆大喜びだったと嬉しい声を頂きました。
ペナントは大変に疲れる作業です。
そしてもう一つは薄いポリエステル地のペラペラの布キャップです。
ワッペンを製作して、それを帽子に刺繍で縫い付けました。
これはほんとうに難易度が高く大変でした。
ペラペラ布なので帽子のアタッチメントが使用できません。
かと言って普通の刺繍枠も
円形のつばが邪魔をするので使用する事ができません。
最終的には秘策を講じました。
ちまたで見かける既製品の帽子は
裁断前の布の段階で刺繍しており
このふにゃふにゃ帽でフロントにシワを寄せないで
当たり前のように刺繍を入れるのは難しい作業です。
指先の感覚と長年の感が頼りです。
熟練した者でないと、当たり前でいて当たり前そうに見える刺繍はできません。