ミシン刺繍で使用する糸について

今回は、ミシン刺繍に使用する「糸の種類」と「使い分け」についてご紹介いたします。

多くの刺繍業者では、パールヨット製の刺繍糸が採用されています。主に使用されるのは、以下の2種類です。

1. レーヨン糸(人絹糸)

  • 特徴:絹のような美しい光沢感と、しなやかな風合いが特長です。
  • 色数:パールヨット社のレーヨン糸は、2025年現在で 755色 という圧倒的な色数を揃えており、微妙な色表現が求められるアパレル用途に最適です。
  • 主な使用例:企業ロゴ・装飾刺繍・制服・ファッションアイテムなど
  • 太さ:図案の細かさに応じて、主に2つ
     - 120デニール(約0.4mm):一般的な刺繍に
     - 75デニール(約0.33mm):細かい文字や繊細な柄に
     使い分けています。


2. ポリエステル糸(合成繊維)

  • 特徴:耐久性・耐光性・耐薬品性に優れており、洗濯や摩擦に強いのが特長です。
  • 主な使用例
     - リネンサプライ製品(タオル・ナフキン・ユニフォーム等)
     - 白衣・作業着:クリーニング時に使用される塩素系漂白剤にも耐性があります。
     - 屋外用途(野球バッグ・帽子など):直射日光による退色にも強いため、屋外使用にも適しています。

刺繍糸は、使用する素材やシーンに応じて、「種類」や「太さ」を適切に選定することが大切です。当社では、図案や用途に応じて最適な糸を選び、長く美しい刺繍をお客様にお届けしています。

業界に伝わる「パールヨット赤糸伝説」

赤という色は、塗料でも刺繍糸でも特に色褪せしやすい色とされています。
そんな中、業界で語り継がれているのが、次のようなエピソードです。

かつてあるファッションショーで使用された刺繍入りの衣装が、長期間倉庫に保管されていたそうです。年月が経ち、他の刺繍糸は色褪せてしまった中で、パールヨット製の赤糸だけが鮮やかなまま残っていたと言われています。この出来事をきっかけに、パールヨットの品質が世界中のファッション業界に認められ、多くの一流ブランドが採用するようになった、という話が今も業界で伝えられています。
実際、パールヨットの公式ホームページでも紹介されているように、スレン染色で染めたレーヨン刺繍糸を製造しているのは、世界で唯一パールヨットだけだそうです。

▼ パールヨット公式サイト(レーヨン刺繍糸について)
https://pearl-yacht.jp/manufacturing/color/