帽子の刺繍その2

幅広文字を強く美しく仕上げる角の作り方
帽子刺繍は、刺繍可能な範囲が広いため、文字サイズも大きくなり線幅が1cm以上になるケースがあります。
この時、角処理の方法によって仕上がりの美しさや耐久性が大きく変わります。
今回はみなみ刺繍で実践している、帽子刺繍の角処理と耐久性向上の工夫をご紹介いたします。
右画像のように、角部分をそのまま一本のサテン縫いでつなぐ方法は、型作成の時間を大幅に短縮できます。
しかし、糸の流れが一方向に集中するため、摩擦や引っ張りに弱く
特に帽子などは長期間使用するため、糸切れやほつれが発生しやすくなります。
左画像では、角部分を2つのブロックに分け、重なりを持たせる処理をしています。
糸の方向が変わるため、ほつれにくく耐久性の高い仕上がりになります。
また、糸の流れが変わるため、より陰影ができ立体感が増し、美しく高級感のある仕上がりとなります。

接合部分の下地補強
ブロックが直角に入り込む部分では、糸の方向が変わるため隙間が生じやすくなります。
この隙間を埋めるため、下地にランニングステッチ(直線縫い)またはブロックを入れてから縫います。
このひと手間が、仕上がりの美しさと長期間の使用に耐える強さを保ちます。