既成フォントをきれいに魅せるコツ
既成フォントとは、ミシン刺繍ソフトにあらかじめ備わっている文字書体のことを指します。
漢字書体であれば、楷書体、行書体、明朝体、角ゴシック、丸ゴシック、平成ポップ、勘亭流の7書体になります。
一方で、英字書体は非常に豊富で、何十種類もの中から選ぶことができます。
この差は、単純に文字数の違いによるものです。
アルファベットはわずか26文字しかありませんが、漢字は常用漢字だけで3,000字弱となります。
そのため、漢字の刺繍フォントは1人の手で作られたわけではなく、複数の制作者が関わっていると考えられます。その影響で、刺繍漢字書体にはムラがあります。
ひとつは太さの違いです。制作者により漢字のラインを内側で取るか、外側で取るのかで違いが出ていると推測します。
カタカナの「レ」のような「ハネ」の部位では線の接合部に隙間が出来ている漢字があります。
また、縦一本線のような「ハライ」などは先端が自然に細くなるべきところが、不自然に太く終わっている場合があります。
これらをそのまま使用すると、刺繍した際に美しさが損なわれます。
完成度を高めるには全体を見て、振り幅、大きさ、高さなどのバラつきを調整しなくてはいけません。
そして文字をPCの画面上に並べた場合はかならずカーニングの作業を行いましょう。
この一手間をかけることにより、プロらしさと完成度の高さが加わります。